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WJ連載中「ト/リ/コ」の腐/女/子サイト  【Japanese version only.】

2024'11.23.Sat
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2009'03.07.Sat
矛盾とパラレルとあほな展開を笑って許せる方だけご覧いただけると安心します。
問答無用なトリコさんも好きですが、「小松ーぅ」と叫ぶトリコさんも好きです。
こちらは後者かな?

料陰陽師小松 其の五

体が重い。と思ったら、体が熱い、と思った。次に痛いと思う。
なんだこれはと焦って目を開けようとしたら、まぶたの重さにびっくりする。
どうにかして目をあければあたりは暗くてさらに驚いた。
土と干草の匂いがする。指が触れるのは干草だ。
ここは、どこ?
「動かない方がいい」
覚えのない声が暗闇から聞こえる。声は近くから聞こえるのに、どこにいるのか気配が掴めない。
「きみは美食山の入り口で倒れた。覚えているかい?」
落ち着いた、感情を感じさせない声に問われて、気を失う前のことを思い出す。
都を荒らす妖怪を退治にしに行って、予想以上の強さに命からがら逃げてきた。
・・・なんで美食山に来ちゃったんだろ?
「あなたが助けてくれたんですか?」
「ぼくじゃない、仲間が助けろとうるさいから手当てしただけだ」
仲間?
「気がついたか、小松」
遠くから声がした。知っている声に安堵する。
「トリコさん!」
思わず起き上がろうとしたら、全身に激痛が走って倒れる。
「おいおい、死にかけてたんだから気をつけろよ」
「ご心配をおかけしました。こちらの方はトリコさんのお友達なんですよね? 助けてくださってありがとうございます}
「気にするな。おまえにはいつもうまい飯食わせてもらってるしな・・・っ」
トリコさんがなにか言い終える前に、豪快な音と「いて」と叫ぶトリコさんの声があたりに響いた。
なにが起きたかわからないけど、トリコさんによくないことが起きたのだけは察せられた。
「人間に名前を明かすとは何事だ!」
もの凄い怒声と怒気が傷口に触る。このひとも妖怪なんだと肌で感じる一幕だ。

続く

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