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WJ連載中「ト/リ/コ」の腐/女/子サイト  【Japanese version only.】

2024'11.23.Sat
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2009'06.04.Thu
矛盾とパラレルとあほな展開を笑って許せる方だけご覧いただけると安心します。
いつもちまちまとした更新で申し訳ありません!!
夏までに終わらせたい気持ちはあるのですが・・・。


料理陰陽師小松 其の十九

年に一度、仲間が北方の岩に封印された日にぼくらはそこに集まる。
もう十数年も昔の封印だけど、いまだ封印の力は衰えることなく彼は眠ったままだ。
封印の綻びを見つけて力技で解くのはまだ先の話になりそうだ。
「四人で集まるのはいつになることやら」
岩を拳で叩きながらぼくはトリコに声をかける。
力技が得意な者同士ふたりは仲がよかった。彼の封印を悔しがったのもトリコだ。
なにかしら返答があると思ったが無言で、おかしいと思うと同時にサニーも異変に気づきトリコの名を呼んだ。
トリコのお気に入りのひょうたんがきしむ。トリコが声もなく変貌した。
てっきり仲間を思ってと考えたが、これは違う。何年かに一度トリコから感じる鬼の本能だ。
「食」への衝動で気性が荒くなる。
だから「食」の周期のときのトリコに関わらないようにしている。
何故、潜んでいた衝動が唐突に表われる?
こいつはこのまま「人間」を喰らうのか?
誰を喰らおうがぼくには関係ない。食を止めるのは「死」を意味するのも同じだからだ。
だけどトリコが人間を喰らって小松くんが悲しむことを思えば傍観もできなかった。

続く

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