忍者ブログ

TCK

WJ連載中「ト/リ/コ」の腐/女/子サイト  【Japanese version only.】

2025'04.07.Mon
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2009'09.02.Wed
矛盾とパラレルとあほな展開を笑って許せる方だけご覧いただけると安心します。

このまま毎日のように更新できたらイイな・・・

料理陰陽師小松 其の三十一

小松においしいことをしたサニーに一発かまして、おれはココを見た。
「視えないってどういうことだ?」
ココの千里眼の威力は知っている。それだけに「わからない」という現状は尋常ではない。
「気配がまるで掴めないんだ。例え死んだ・・・としても、死の痕跡は残る。残っているなら視える。それなのに小松くんは視えない」
ココが珍しく、現状を解決できないでいた。こいつらしくない。
「視えないのは隠されているからじゃないのか?」
それしか考えられない。
「ゼブラだって同じだろ」
ゼブラを封印したのが誰かは知らないが、ある瞬間、突然感じなくなった奴の気配におれたちは慌てた。
奴が根城にしている北方で、奴の戦った痕跡を見つけなければ、封印されたことにも気づかなかっただろう。
同じ山から生まれたおれたちだから、結界の内側にいるゼブラを視つけることができたと思っている。
ココが必死になって探しているのに視えないとなると、理由はそれしか考えられない。
結界。
守られているの、隠されているのかはわからない。
どちらにしろ穏やかな状況でないのは確かだ。
無事ならそれでいい。だけど、ココとサニーから聞いた小松の周囲を考えれば安心できなかった。
「美食山に結界を張るのは、小松の無事を確認してからでもいいか?」
このまま人間を喰らわなければ、おれは飢えと渇きで苦しむだろう。苦しむだけなら、まだいい。だけど、小松の安否がわからないのに眠りたくなかった。
あいつを心配しながら眠れば悪夢にうなされる。
予感ではない。これは確信だ。
小松が無事に、穏やかに、笑って料理できる未来を確認するまでは、おれは眠れない。
(小松)
求める声が、内側から響く。この思いの根っこには、一体なにがあるのか?
自分のことなのに、おれはまったくわからなかった。

続く

PR
[290] [288] [287] [286] [285] [284] [281] [280] [279] [278] [276
«  BackHOME : Next »
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
WEB拍手
つなビィ
カウンター
バーコード

TCK wrote all articles.
Powered by Ninja.blog * TemplateDesign by TMP  

忍者ブログ[PR]