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WJ連載中「ト/リ/コ」の腐/女/子サイト  【Japanese version only.】

2025'04.07.Mon
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2009'09.04.Fri
矛盾とパラレルとあほな展開を笑って許せる方だけご覧いただけると安心します。

料理陰陽師小松 其の三十二

小松の居所は思ったより早く見つかった。
ココの千里眼の能力を利用して、小松がどこにいるかではなく、おれが求めているのはどこかに焦点をあてた占いだ。
途中、ココの表情が微妙に歪んだのが気になったが、その理由はすぐにわかった。
「美食會だ」
ココの言葉におれとサニーは驚きの声があがった。
「なにやってるんだ、あいつ」
勢力を伸ばしている美食會は、戦うには厄介な相手だ。
上層部にいる奴らの様子がまったくわからない。
今まで衝突がなかったのは、おれたちは美食會を相手にしなかったし、あいつらもおれたちを気にかけなかったからだ。お互いの情報も皆無に近い。
いつか衝突するにしても、今でないと思っていたが小松が関わるなら話は別だ。
「ちょっくら様子みてくる」
場合によっては争いになるだろう。
こらえきれない衝動を発散させるには丁度いい。
「そうだね」
「まったく松は手のかかる奴だ」
ココとサニーも立ち上がる。まるで散歩にいく気安さだ。
おれが固まっていると、ふたりは笑った。
「小松くんにいいところを見せる機会はそうそうないからね」
「美しく颯爽と現れるおれさまを松に見せるなんて良くね?」
不敵に笑う。
生まれてこの方、こいつらがいればなんでもできる気がした。負けない気がした。さらに強くなれる気がした。
でも今はお邪魔虫だとしか思えないから不思議だ。
「抜け駆け禁止」とココが言う。
サニーも大きくうなづいているが、意味がさっぱりわからなかった。

続く

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