2009'08.30.Sun
矛盾とパラレルとあほな展開を笑って許せる方だけご覧いただけると安心します。
料理陰陽師小松 其の二十九
周りは一面の闇だ。地下特有の土と湿った匂いが満ちている。
匂いが自然のものだけでないのは、自然以外の者がいるからだ。
ここは妖怪・・・美食會の住処だった。
ぼくはトリコさんたちのいる美食山に行く途中、美食會の妖怪に捕まってしまった。
とっさに護符で自分を保護した。強力な護符で、自分の身を守る結界としては最強だ。
ただし、護符の力が発揮している時は自分の力を使えない。
結界に護られたままぼくは美食會の住処に連れてこられた。
一週間なら術を発動したままでいられる。
体力と気力の問題だ。
逃げる算段を考えるが迷宮に似た地下からほころびは見つからない。
このままここで朽ちるのかといやな想像をしたけれど、ここで終われない。
苦しんでいるトリコさんに会って、無事を確かめたかった。
「トリコさん・・・」
胸がざわめくのは、彼を心配しているからか、それとももっと違う感情か。
トリコさんに会えばわかるのかな?
会いたい。
思うのは、自分の危機よりトリコさんのことばかり。
続く
PR
カレンダー
カテゴリー
WEB拍手
つなビィ
最新記事
(12/15)
(11/27)
(08/16)
(05/27)
(05/13)
(01/15)
(07/29)
(05/07)
カウンター
リンク