2009'03.02.Mon
矛盾とパラレルとあほな展開を笑って許せる方だけご覧いただけると安心します。
見切り発進でお試しアップ。
見切り発進でお試しアップ。
料理陰陽師小松
「都を騒がせている妖怪とはあなたですか!」
木の下からちんまい小僧に叫ぶのが聞こえて、おれは酒のはいったひょうたんをあおるのをやめて地上を見た。
人間がこんな妖怪の住処である美食山(ぐるめざん)まで来るのは珍しい。
よほどのあほか、腕に自信があるのか。
この小さな人間が後者だと思えず、前者かと考えるが・・・前者かもしれない。
時間は腐るほどあるが、時間の無駄に思えて相手をするのをやめた。
「降りて来てください、話があります」
無視して酒を煽る。
酒ばっかじゃつまらない。
ああ、今年は十年に一度の食欲の年か。
「食事でもしながら」
あほか、こいつは。妖怪が人間の食べ物を食べる訳ねえだろ。
しかし、現れた重箱からは良い匂いが漂ってきた。
他の連中より利く鼻は便利だが、今回ばかりは疑いたくなる。
人間の料理が良い匂いと感じるのは変だ。
変なら確かめるだけだ。
おれはひょうたんに栓をすると、木の枝から降りた。
大地に降り立ったとき、人間がよろめくぐらい大地が揺れた。
改めて見ると、人間は小さかった。おれを見上げて口を開く姿は間抜けで笑える。
っていうか美食山の鬼大将を前にして警戒心がなさすぎじゃねえ?
続く?
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