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WJ連載中「ト/リ/コ」の腐/女/子サイト  【Japanese version only.】

2024'11.23.Sat
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2009'11.04.Wed
矛盾とパラレルとあほな展開を笑って許せる方だけご覧いただけると安心します。

料理陰陽師小松 其の五十一

ゼブラの封印石に亀裂が入っているというので、ココが松に様子を見てほしいと頼んだ。
もちろんおれも一緒に行く。
トリコは東方にこもったままだ。今も食の衝動に苦しんでいる。
松が元仲間を追い払って数日が過ぎたが、このままでは終わらないだろう。
平穏なうちにゼブラの様子を見てもらいたい考えと、松が塞ぎこまぬよう外へだすココの気遣いを感じた。
「大きい岩ですねぇ」
松が見上げた。見上げる際、十歩ほど下がったのが笑えた。
「石の亀裂に意味はありません。封印が劣化したとか、誰かが力技で解こうとした形跡も感じられません。ですが、ここ最近誰か陰陽師が来た気配が残ってますね」
松の言葉におれたちは驚く。
美食山に人間が入ってきて、おれの感知能力、ココの視覚、トリコの嗅覚が見逃すはずはない。
おれたちに痕跡を感じさせないほどの実力者か?
『お兄ちゃん、ハゲ、来た』
黒蝶のリンが現れる。
ハゲ?
「ハゲ鷹?」
『違う、ハゲ』
さっぱりわからないし!
『人間、強そう』
人間と聞き、思い浮かべたのは松の仲間の可能性だ。
「リン、おれたちが様子見てくるって、トリコに伝えろ」
今のあいつには人間の匂いは残酷なだけだ。
「キッス」とココが口笛で相棒を呼ぶ。
鴉が「クワァ」と鳴いてココの腕に舞い降りた。
「小松くんを安全な場所へ」
「ぼくも行きます」
松が力強い目で言った。
しかし、とためらうココに、引く気はない松は「お願いします」と頭を下げる。
「多分、ぼくそのひとを知ってます」
「ハゲ?」
「はい、ハゲサ・・・じゃなくてマンサムさまです」

続く

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