グルメ４５「王水！！」

今週も叫べばいいのね？
ココー！！
 

グルメ４５「王水！！」

「毒を使うたびに脱水症状をおこしそうになるなんて大変ですね」
「能力を使って体力･･･ぼくの場合は水分もだけど、損なわれるのは自然の摂理だ。
大変とは思わないよ。エネルギーの補充に頭を悩ますのは面倒だけどね」
「そのときはぼくを呼んでください。力がつく料理をたくさん用意します」
あのとき、小松くんの顔が少し淋しそうだったのは、食べることをぼくが「食事」と表現しなかったせいだと気づいたのはだいぶん後になる。
足りなくなったから補う。自分のメンテナンスはしっかり行わなくてはならない。自分の体がポンコツになった場合、毒の体質が周囲にどう悪影響を及ぼすかわからないから常に慎重にならざる得なかった。
ぼくの価値観を小松くんは悲しんでくれた。

「毒を使いすぎた。
水分や食料を補充しなきゃ･･･」
長年の言い回しは簡単に消えない。だけど変わったこともある。
弱ったとき、疲れたとき、想い浮かぶひとができた。
「いますぐ小松くんを補給できたらな」
告げたらきみは笑うだろうか？