久しぶりにやってしまった気がするけど、これがやってしまったレベルというものかどうか謎です。
R18なので苦手な方はバックプリーズ。
「無題」
二人の体格差は最初からわかっていたことだ。
セックスをしたら死ぬのではないかと危惧したトリコは、思い立ったが吉日を返上して慎重に小松を抱いた。
しょっぱなから挿れる無茶はしない。同性同士のセックスに小松を慣らして、何回目かの逢瀬でひとつになる。
(途中、精神的に満足した小松は、いれるのなしでもいいんじゃないかと提案してトリコを青ざめさせた)
快楽を拾えても負担がかかる体を考慮して、セックスは休み前しかしない。
『小松に無理させる気はない』というのがトリコの正直な本音だ。
ここで、申し訳なく思うのが小松であり、気にするのはおかしいとトリコは思うが口にしない。
挿入のないセックスの場合は、性に関して積極的ではない小松が後ろめたさからがんばってくれるからだ。
小松の股を使って精を吐き出すトリコだが、小さな体を腹の上で四つん這いにさせて性器を握った。
「おれの手、使えよ」
トリコは握った性器を上下に擦る。
「ト、リコさん」
荒くなる息を小松は押さえた。
「おまえが腰振るのを、見たい」
ささやけば、いやらしい言葉に反応したのか小松の顔が赤くなる。手のなかの熱源は喜ぶかのように質量をましてトリコは口の端をあげる。
「はずかしいです」
消え入りそうな声で小松はこたえる。
「おまえはおれが腰振ってるのを見るのに?」
一方的な言い方をするが、内容のおかしさに小松は気づいていない。
不公平かと思ったのか(思ってやる必要はないのだが、そこは小松故である)、ゆっくりと腰を前後に動かしはじめた。
トリコの手は、小松の性器を包みこめるほどに大きい。筒のような状態だった。たまに強弱をつければ、小松は「あ」とため息を吐いた。
快楽に染まる小松はおいしそうで、トリコは今にも押し倒したくなる。
(だめだ)
徐々に腰を振る速度をあげる小松を視姦しながらトリコは自分を抑える。
小松の先走りがトリコの手の平を濡らす。水音が大きくなるにつれ、小松の喘ぎ声も大きくなっていく。
「あ・・・気持ちいい、トリコさん」
乱れる息のなか告げる小松に、トリコはいとしさと興奮が募る。恋人とのセックスを冷静に行えるはずもなく、理性も虚しくトリコが小松を押し倒そうとしたが、
「キスして、トリコさん」
体を伸ばして、舌とだしてキスをねだる小松に、トリコはこたえた。体を起こすより先に舌が絡まりあい、お互いの口内に招きいれる。
トリコが小松の舌を吸い込めば、大きく腰を突き出して小松が達した。
息を整える小松を邪魔するように、トリコは握った手をゆるゆるといたずらする。
感じ入る小松の声が気持ちいいい。トリコの雄は、小松に反応して天をついていた。
トリコは手の平についた精液を見せつけるように舐めた。
「やらしーです、トリコさん」
セクシャルなトリコの雰囲気にあてられた小松は、目線を泳がす。
「おまえがそうさせてんだよ」
にやりと笑ってトリコは小松を組み敷いた。
「はあ?」
ちっともわかってない小松に呆れたトリコは、昂ぶる感情のなか素で笑う。
恋人同士の夜ははじまったばかりである。
終