『Good Morning Lover』

お付合いココマは書いていて楽しいです！

Good Morning Lover

「おはよう、小松くん」
ぼくを覗き込むココさんの笑顔に、いつもはときめきすぎて心臓がうるさいぐらいだけど、今日は不思議と「ほわん」とした。
起き抜けの眠さが原因ではなく、夢現な感覚が全身を包む。
幸せで気持ちいいのか、気持ちいいから幸せなのか、感覚が曖昧で困る。
「体は大丈夫？　辛くない？」
やたらとココさんはぼくを心配する。
あいさつを返そうと身じろぎしたとたんに走るだるさは、昨夜のセックスの名残だ。
一瞬にしてぼくは、いろんなことを思い出してしまった。
愛し合う記憶は尊いと思うけど･･･ココさんとのそれは思い出すのも恥ずかしい。
「少しだけ」「できるよ、がんばって」「まだ小松くんを感じていたい」といった甘える声にほだされて、何度恥ずかしいことをしたのか。
むしろ、毎回恥ずかしい思いをするのにネタが尽きないココさんが凄いと言えばいいのか。
文句をいってもココさんの前向きな思考は「かわいい」の一言でまとめられる。
悔しくてぼくは、普通にあいさつを返した。
「おはようございます、ココさん」
掠れた声は昨夜の情交を思い出させて、勝手に恥ずかしくなるぼくをココさんはシーツごと抱きしめるのだった。

終わり
つまりはらぶらぶな朝で。