『バレンタインだからハッピーになれ』

バレンタインネタ・・・３本か。
萌って恐ろしい。

バレンタインだからハッピーになれ

「はい、小松くん」
　ココさんからシンプルにラッピングされた小箱を受け取る。
　2月14日という日にされる贈り物は普通ひとつしかなく、告白の代名詞となるチョコレートをまさかココさんからもらえるとは思えず、かっこ悪いことこのうえないけど、ぼくは固まった。
「義理でも、友でもないチョコだよ」
　ココさんは笑顔だ。すっごく幸せそうで、仕事の疲れも吹っ飛ぶほどの威力があった。
「小松くんからもらうのもいいかと思ったけど、ぼくだって渡したかったから」
　バレンタインは女の子のためのイベントだと思っていたので、すみません、ココさんにチョコを渡すの考えてませんでした。
「ありがとうございます」
　体裁の悪さから、お礼の声も小声になってしまった。
　受け取ったからには、あれだ。
「ホワイトデーは三倍返しでいいですか？」
　職場の女の子のバレンタインにおける決め台詞（というか彼女らの捨て台詞）を言えば、ココさんは毒気をだすほど動揺した。
　三倍返し･･･ぼく、おかしなこと言ったかな？

終わり
どんなお返しを妄想したんだ、ココ！！