書いてて楽しかったけど、あほネタだ・・・!
おデート
おデートだ。
ぼくはこの日を心待ちにした。
なにかにつけてシャイなココさんは(以前トリコさんに相談したら一言めで笑われたが)、なかなかデートらしいデートをしたことはなかった。
ハントの付き合いから始まり、ハントで再会して、とハントばかりで付き合いに「食」から離れない。
もちろん、充実しているけれど、やっぱり恋人らしいことをしたくて、「映画の券が」と定番の台詞でココさんの休日を獲得した。
地元なのに遊ぶスポットが全然わからないぼくは、3冊くらい似たような雑誌を買って研究して、一日を楽しく過ごす。
おデートは無事成功だ。
別れは淋しいけど、公園でぼくらは名残を惜しんだ。
(公園だとキッスが呼べるスペースがあるので)
「口笛を吹くと来るよ」
ココさんの口笛は犬笛の効果があるのか?
「楽しかったよ、ううん、幸せな時間だった、小松くん」
ココさんが潤んだ目で言うから、ぼくも嬉しくて幸せだった。
「もうひとつ、いいかな?」
控えめにお願いを口にするココさんに、ぼくはうなずく。
ココさんは片膝を地面に着いてぼくと同じ目の高さにする。
熱っぽい視線だ。
「・・・どうかしましたか?」
ココさんの希望が察せられず、不甲斐ないけどぼくは聞く。
「その・・・」と随分歯切れの悪い返事だった。
戸惑っているのがありありとわかる表情だ。
「キス、していい?」
いっそ、なにも聞かずにしてほしかった。
こんな展開が待っているなら、ぼくはにんにくをふんだんに使った料理など食べなかった。
「す、少し、だけなら」
息を止めて、ちょこんと触れるぐらいなら大丈夫だろう・・・多分。
少し、というぼくのお願いを、ココさんは守ってくれた。かさついた唇が自分以外の存在を教える。
「・・・まいったな」とココさんが小さく呟くので、やはりにんにく風味のキスは幻滅させたかと思うと哀しくなった。
「ごめんね、小松くん」
ココさんはぼくを抱えるといきなり立ち上がった。バランスの悪さにココさんにしがみついた。
「ちょ、ココさ・・・」
ぼくの訴えはココさんのキスによって塞がれる。舌が絡まってきてびっくりしてココさんの顔を押し返す。彼の両腕がぼくを抱えるため不自由でよかった。
じゃなくて!
「やっぱり小松くんに触れたら止まらなくなった。我慢していたぶん反動が凄いことになると思うからよろしく」
ココさんは暗い方へ進んだ。低い茂みを長い足が掻き分け、立ち並ぶ木々の隙間へ・・・。
今まで遠慮していたココさんのスキンシップは、解禁初日でぼくにマックスを味あわせてくれた。
おデート終了。
ある意味、暗転風味。