はちみつの日だと?!
って、ネタ出遅れた!!!
ハニーハニー
「小松くん!」
ココが叫んで家のドアを開ければ、家主は目を丸くした。
「おれんち来て小松を呼ぶのっておかしくねえか?」
「小松くんがいないんだけど、トリコのところに来てないか?」
ココはトリコの疑問を堂々とスルーした。
「・・・来てないぜ」
トリコはその流れに抗うのはやめた。刃向えば敵になって襲いかかる存在だからだ(小松が絡めば)
「今日はデートだって約束したのに」
ショックでへたりこむココの周辺は変色をはじめた。
「やめろ、ココ、食えなくなる!」
「どこに行ったんだ、小松くん!」
ココの嘆きに、トリコは家のためにもまずは解決を優先させた。
「小松と連絡が取れないのか? ケンカでもしたのかよ?」
「ぼくと小松くんの仲を裂くつもりならいつでも戦うよ、トリコ」
「ホントうざいな、おまえ!」
できればサニーのもとに先に行って欲しかったとトリコは思う。
「自分ではなにげない一言でも、小松にとってはショックを受けることとか、おまえは気づかなくてもあるんじゃないか?」
「ない、小松くんに関してのぼくの根回しは完璧だ」
自信たっぷりにココは言う。
「電話で今日の約束をするときだって普通だった。会う日が蜂蜜の日だね、って言ったら、小松くんは知らなくてぼくに素直に聞いてきたし」
「なんだよ、蜂蜜の日って?」
トリコも知らなかったので聞いた。
「八月三日は語呂合わせでハチミツの日なんだ。蜂蜜をおみやげにするねって約束したら喜んでくれたんだ。だからいろいろ使おうねって言って」
「使う?」
「邪まな意味じゃないぞ」
とココは自ら墓穴を掘った。
(小松、おまえ凄いよ。使うって言っただけでココの下心を読むなんて)
小松のこれまでの苦労を、トリコは垣間見た気がして涙を流しそうになる。
「明日になれば連絡がとれるだろ」
「明日じゃあ意味がないんだ」
切実に訴えるココに、トリコは「だからだよ」と心の中で呟くのだった。
終わるね。