いつも拍手ありがとうございます!
冬のイベントもひと段落過ぎて「次次!」と言っているせいか、いきなりせっぱつまった自分と遭遇しました。
だから、取りかかりのイメージだけで話を書こうとするな・・・と!
サイトの更新がスローリーになりそうでお恥ずかしいです。
(しかしそんな時に限って突発的なものが浮かぶ時が多々ある)
「寝ても覚めても」 ココマ
「金木犀の季節になりましたね」
しみじみと小松くんが呟く。
デートからの帰り道、彼がぼく以外のものに気を取られるのは嬉しくない。
「香りの強い花って夜に気づくときが多いんですよ。夜に帰宅する機会が多いせいでしょうね」
世間話では終わりそうにない気配に、ぼくもさすがに話の先が気になった。
小松くんは花を語る趣味ではない。
「気づけば咲いている、香りで気づかせる花を見つけるとココさんを思い出します」
花語りをする自分に照れているのか、それとも違う気恥ずかしさか、小松くんの頬が染まる。
花でぼくを思い出す小松くん。嬉しいよ。だけどね。
「ぼくはいつでもきみを思い出しているよ」
私生活に支障をきたすほど、とささやけば、小松くんの耳まで赤く染まる。
漂う金木犀の香りは甘い。
(小松くんには劣るけどね!)
「おはよう」 ココマ
休日の朝をまどろむ。小松くんを腕におさめているならなおのこと心地のいい朝だ。肌寒いのか、小松くんがぼくに擦り寄ってくる。
誰かを胸に抱いて眠る日が来ようとは、ぼくが一番驚いている。
肩が冷えるといけないから小松くんにはシャツだけ着せた。
昨夜、事後、風呂で洗い流さなかったぼくらに性の残り香が濃くまとわりつく。それでも、健やかに眠る小松くんを見れば、不埒な衝動もなりを潜めた。
穏やかな朝。
小松くんに「おはよう」というのはまだ先になりそうだ。それまでは寝顔を堪能しよう。
起きてしまえばゆっくりする余裕もないしね。
「ぶどう狩り」 ココマ
「ぶどう狩りの入場券をもらったんです。一緒に行きませんか?」
小松くんの誘いを断るぼくではない。
「もちろん!」と即答すれば、小松くんの顔が綻んだ。
「ぶどう狩りなんて子供の遊びみたいだと思われるかもしれませんが」
小松くんがやけに低姿勢で誘いかけた真意を知る。
「でもデートコースとしては楽しそうだね」
ぼくの言葉に小松くんの顔が赤くなる。彼の、そんな純朴なところはいつまでたっても初々しい。
「それに果物は好きだよ」
「そうなんですか?」
「うん、みずみずしい匂いや香りがね」
小松くんを思い出すから。
言えば、彼の頬は熟した果物のように朱くなった。