グルメ９４「癒しの国ライフ」

あれ、リーガルマンモス編が終わってそろそろ一年過ぎようとしている？？
 

グルメ９４「癒しの国ライフ」

珍しい来訪者にココは顔を綻ばせる。
「いらっしゃい、サニー」
きらびやかな昔馴染みは、とある国へ行く途中にグルメフォーチュンに寄ったのだと話した。
依頼があっての行動でないのは雰囲気で伝わり、フルコースに関わることなのは察せられた。
「うまくいくといいね」
「勝手に占うな」
「占ってないよ。トリコもいないし、今度はスムーズにいくんじゃない？」
メインデッシュのときを思い出して言うココは、ふいにビションが視えた。
「行った先で親しいひとと再会するみたいだね」
ココが言えば「松かな」とサニーの口元は楽しそうにかたどる。
（おや？）とココは思う。親しいといってまず、サニーが思い浮かべた人物が小松だと知ったココは、同時に小さな料理人が彼のなかでどのポジションにいるのかを知る。
鉄道の時間の関係ですぐさま旅立つ友人に、向かった先に会うのが誰か結局占わないままココは見送った。
「ってゆうか、仕事休んでハントに行ってたらどうしてくれようか小松くん」
ディナーの予約は無理でもランチならと期待をかけて、ココはレストラングルメへ予約の電話をかけるのだった。