2010'03.04.Thu
トリコマは焦燥感が似合うと思います。
そんなこんなで(原稿真っ只中ですが)小ネタ!
世界の隅っこから走ってみる
「トリコさん、トリコさん」
深い眠りにいるトリコを起こすのはいとしいひとだった。ひとりならばひとの気配だけで覚醒するトリコも、小松とベッドをともにする夜は気配に惑わされずに眠る。
とはいえ、切羽詰った小松の声に、トリコの意識は瞬時に覚醒した。
まぶたをこじあげて小松を見上げるトリコは、目に涙を溜める恋人に驚愕する。
「トリコさん、どこにも行かないでくださいよ? いなくなったりしないでください。ぼくをひとりにしないでください」
なおも泣きながら訴え続ける小松を、トリコは胸の引き寄せて抱きしめた。
「おれはここにいるから安心しろ。おまえが嫌だっていっても離れねえよ」
小松が望む言葉をトリコは告げる。
「だって、トリコさんは・・・」
「ここにいるだろ?」
な? とトリコは小松の背中を撫でた。何度か撫でれば、安心したのか小松は再び眠りに落ちた。
素肌に汗が滲んでいる。全力疾走したように、小松の心臓は早鐘を打つ。
不安が耐えられなくなったとき、夢を見ては小松は泣いてトリコに訴える。小松の心の奥底で眠る恐怖は、たまに理性からすり抜けてトリコのもとへと走ってくる。
翌日はきれいさっぱり忘れているが。
「おはようございます、トリコさん!」
不安のかけらも見せない笑顔。
「もう少し」
起きようとする小松を、トリコは腕に閉じ込めてしばらくの間背中を撫でるのであった。
終わり
PR
カレンダー
カテゴリー
WEB拍手
つなビィ
最新記事
(12/15)
(11/27)
(08/16)
(05/27)
(05/13)
(01/15)
(07/29)
(05/07)
カウンター
リンク